百科事典 

本棚の画像


 山本翁
「これがワシの社長時代の写真だよ (^O^)」


 そこには、社長室の大きな机に座って笑っている若かりし翁の姿が…





 コチサ
「すごーい。
やっぱり大きな会社の社長さんていですね 


 山本翁
「まぁ今でこそ、こんなにってしまったけどね (´・ω・`)」





 悲しそうに微笑む翁を見て、急遽話題を変えるコチサ 





 コチサ
「この写真の本棚に入っているのは『百科事典』ですね 


 山本翁
「良く知っているね。
そう『ブリタニカ百科事典』だよ (*゚▽゚*)」


 コチサ
「ブリタニカと言えば百科事典の王様、百科事典界の百獣の王「ライオン」ですよね 


 山本翁
「意味が解らないけど、昔は本棚に百科事典をずらーと並べるのがステイタスだったんだよ ┌(┌^o^)┐」


 コチサ
「全部、まれたんですか 


 山本翁
「ステイタスだから読んだことなど無いよ。
百科事典は読むものではなく飾るものだったんだよ。
その写真には写ってないけど、その隣には「アメリカーナ大百科事典」もあったんだ。
アメリカ映画の大統領執務室のシーンで必ず映っているやつだよ。
この写真もそっちをバックに写しておけば良かったな ヽ(*´∀`)ノ」





 翁は遠い目をしました 





 百科事典


 今ではほとんどがデジタル化され、「読むもの」として本来の役割通りの存在意義になっています 





 山本翁
「当時は大きくて重くて使い勝手の悪い事が、かえって魅力になったんだよ。
だから私のようなワンマン社長でも生きて来られたんだ ( ⊙‿⊙)」


 コチサ
「百科事典の世界では軽量簡単が喜ばれるようになりましたけど、人の世界では今までもこれからも、全30巻もある昔の百科事典のような重くて面倒くさい人が必要なんですよ 


 山本翁
「おっ、今、面倒くさいって言ったな?」


 コチサ
「言いましたよ。
おじいちゃんとかお父さんは「面倒くさい人」じゃなくちゃ、せな家庭が築けないんですよ 





 そして暫しの間、渇いた空に響く笑い声


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