パニャ 

ほぼにち手帳の画像


 パニャにはじめて会ったのは、5年ほど前のことです 


 毎日ジムに行く前の「腹ごなし」として、「粒あん大福」を買うスーパーマーケットでした 


 パニャはレジを担当している女性でした 


 コチサが人生で出会った中で、最高にしい女性でした 


 その美しさにきこまれ、思わず彼女のレジに並びました 


 毎回凝りもせず「粒あん大福」買うコチサに、
コンニチハ。イツモアリガトウゴザイマス
と声をかけてくれたのが5回目くらいの時でした 


 それから、毎回ひと言交換の会話が始まりました 


 パニャがネパールから勉強目的で日本に来ていることがわかったのは、短い会話を積み重ねて三カ月ほど経った頃でした 


 本当にしい女性というのは、テレビや映画や雑誌の中にいるのではなくて、身近なところにいる事をパニャは教えてくれました 


 「粒あん大福」をひとつ持ってパニャのレジに並んでいると、「こちらのレジにどうぞ」と空いているレジの女性から声がかかります 


 気の小さいコチサは「はい」と言って列を移ります 


 しかし、多くの男性はパニャの列から離れません 


 だからパニャはいつもしそうです 


 それでも笑顔を絶やさず、「アリガトウゴザイマシタ」と頭を下げます 





 震災の後、3か月ぶりにパニャに再会した時は嬉しかったです 


 「ネパールニ、カエッテイマシタ (#^.^#)


 パニャの方からそう話しかけてきました 


 コチサは、「戻って来てくれてありがとう」と答えました 





 コチサがジムを変わり、活動拠点を移した事をパニャにえる事が出来ませんでした 


 そして2年の歳月が経ちました…





 久しぶりにこの地に来たコチサは、思い立ってそのスーパーに寄ってみました 


 パニャがいました 


 相変わらずの笑顔で、お客さんに接していました 


 コチサはもう必要なかったけど「粒あん大福」を持ってレジに並びました 


 「Oh My goodness! (よく聞き取れなかったけど、たぶんそんなニュアンス)」


 パニャの英語をはじめて聞きました。


 「すみません、場所が変わってこっちに来なくなったので、挨拶も出来ずに…


 今度はコチサが緊張してしどろもどろの言い訳をしていました 


 2年ぶりのパニャの左手薬指には指輪が光っていました 


 相変わらず美しいままですが、雰囲気も大人びています 


 結婚したのかな?


 もしかしたらママになっているのかも?


 そんなせオーラが伝わって来ました 


 「また、会えるといいです 


 そう言うパニャは、日本語も上達していました 





 コチサは、もうこの街に戻る事は無い気がしました 


 「ジグソーパズル」の最後のピースが、成長したパニャの笑顔で埋まったのだと思いました 


 長く置き去りにしていたこの街への「心残り」が、嘘のように晴れました 


 あの場所で今日もパニャは美しく輝いていたけど、それはのパニャではない 


 それは、日々成長してより光りくパニャでした 


 「きっとまた会えるよ 


 別れ際にコチサが返した言葉は、コチサもパニャのように光り輝いて生きるんだという決意でもありました 



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