新入生2 

線路の画像


 女の子
「おはようございます 


 途中駅から乗って来た女の子が、コチサの隣の席の母子にをかけてきました 


 同じ制服に気が付いたようです 


 お母さんも、その女の子の制服を見て同じ学校の上級生と気が付いたようです 





 お母さん
「お、おはようございます」


 女の子
新入生ですか?


 お母さん
「は、はい、そうです」


 女の子
私は6年2組の○○アヤネ(仮名)と言います


 お母さん
「あっ、よろしくお願いいたします」


 女の子男の子に向かって
お名前は?


 男の子
「○○シュン(仮名)です」


 女の子
そう、シュンくん。かわいい~
(お母さんに向かって)かわいいですねぇ~



 お母さん
「あ、ありがとうございます」


 女の子
シュンくんは一年何組ですか?


 お母さん
「1組です」


 女の子
出席番号は何番ですか?


 お母さん
「6番です」


 女の子
じゃぁたぶん、6年1組の○○さんか、○○さんが担当すると思います。
6年生が同じ組の同じ出席番号の1年生を担当する授業があるんです






 コチサは、この女の子に本当にびっくりしました 


 制服を見ただけで瞬時に新入生と判断し、自ら挨拶に行って完璧な対応をする小学6年生 


 コチサが小学校6年生の時など、大人とまともに話すことなど出来ませんでした 





 コチサ
「讃岐の山猿と、東京のエリートでは、もう小学生の頃からこんなに差があったんだ」





 そして、そこからの会話がもう本当に面白くて…


 配られたプリントだけではわからない質問を、敬語で女の子に質問するお母さん。


 それに丁寧にかつ気配りを持って答えるアヤネちゃん。


 ○担任の先生の評判を聞くお母さんに
1年2組の担任の○○先生はまだ2年目ですけど、1組の○○先生はベテランで生徒からの人気の高い先生です。
良かったですね



 ○校則のベスト着用は決まりなのか?暑い日はどうするのか?と聞くお母さん
一応決まりだけど、暑い日はベストを脱いでブレザーを着ても大丈夫です。
私も2年生くらいからそうしました



 ○粘土のわっかは縦に作るのか、横に作るのか(コチサには意味不明)の質問に対して
そうですよね。
わかりにくいですよね。
私のは縦ですけど、横の子の方が多いです。
でもどっちでも問題はありませんよ



 ○一年生は校庭で遊べないと書いてあったけど…
校庭は上級生のお兄さんお姉さんもいて、前に一度、ぶつかって怪我をする事故があったんです。
ですから、校庭に出られるのは2年生からになったんです。
その代わり1年生は中庭が自由に使えます



 などなど…


 アヤネちゃんは、お母さんにもシュンくんにもわかりやすく、交互の目を見ながら話します。


 もうコチサは、耳がダンボです。


 極めつけは…


 ○校則違反で今日も送って来てしまった自分を、学校には内緒にして欲しいというニュアンスを伝えるお母さん。
時々いますよ。
先生もわかっています。
ただ一応そういう決まりにしておかないといけないから言っているだけです。
1週間くらいずーと来ていたお母さんもいましたよ。
さすがにそれは先生に注意されていましたけど…






 これが小学6年生の会話かと言うくらいの対応力です。


 聞いているうちに、入学の経緯やお受験までの話など、アヤネちゃんもシュンくんも大変な道を歩んで来たことがわかります。


 そして、電車は吉祥寺駅に着きました。





 アヤネちゃん
「じゃぁシュンくん、お姉さんと一緒に行こうか?」


 シュンくん
「うん」





 そして当たり前のように手を繋いで混雑するホームを歩くふたり。


 お母さんは、もうあっけにとられた感じで、小走りで三歩後を追うように付いていきます。


 気になったコチサも、JR改札口まで付いて行ってしまいました。





 アヤネちゃん
「じゃぁ、ご安心下さい。
手を離さないで一緒に学校まで行きますので」


 シュンくん
「じゃぁ、行って来るね」


 お母さん
「よ、よろしくお願いします」





 改札に消える二人を頭を下げて見送るお母さん…


 そして…


 少しの逡巡のあと…お母さんはやっぱり、ふたりの後を追いかけるように、パスモを『ピッ』としてJR改札に吸い込まれて行きました。


 そんなお母さんの気持ちも、アヤネちゃんにはお見通しのような気がしました。


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