春眠 

入り江の画像


 電車の中、ベビーカーに乗った乳児と脇に座った4歳くらいの女の子を連れているお母さん…


 どうやら降りる駅が近づいて来たようです 


 しかしお母さんの横に座ってりについた女の子は、起きる気配がありません 


 お母さんは、その子の顔をしてみたり、っ張ってみたり、顎を押さえて口をけさせてみたり…


 挙句は、指で女の子の目をきにかかるのですが、女の子は全く動じません 


 手を引っ張られ立ち上がらされても、ったままです 


 その姿が、周りで見ていると可笑しくて、また微笑ましくもあり、車内の人たちは、ひと時の和やかな空気を共有します 


 でもお母さんにしてみれば、それどころではありません 


 なんとか娘にを覚ましてもらわないと、乳児を抱える身としては、手が足りません 


 不思議なものです 


 結局、女の子は目を覚まさなかったのですが、お母さんに手を引かれ、ひょろひょろと歩き出し、電車とホームの空間もヒョイと飛び越えホームの中に消えて行きました 


 それはまるで、マリオネットの人形のようでした 


 お母さんと娘さんは、たった一本の手で繋がっているだけなのに、まるで無数の糸で繋がれているマリオネット以上の動きをしていました 





 コチサ
「きっと見えない無数の糸は、信頼と愛情という決して切れない糸だったんだね 


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