コチサと豆の木 

目黒駅の画像


 道を歩いていると、得体の知れない『』が落ちていたので、拾って埋めてあげました 


 毎日水をやり、茄子とキュウリの搾り汁を肥料としてあげていると、がぐんぐん伸びて来ました 


 どんどんどんどん大きく太くびてきました 





 コチサ
「良い事はするもんだね。
ジャックと豆の木』のように、この枝を登って行けば、コチサを冒険の旅へと誘ってくれるに違いない 





 コチサは、木の根元から先へ先へと登っていきました 


 ところがこの枝は『ジャックと豆の木』のように、上へ上へと伸びていかないで、へ横へと伸びているので、非常に登り難いのです 


 しかしコチサは幼き頃、公園の遊具『ウンテイ』で地力をつけているので、なんとか必死で落ちるのを堪えて突き進みました 


 一時間ほどで最寄り駅に着きました 


 普段は家から徒歩10分のところなのに、一時間かかってしまいました 





 コチサ
「これが冒険の旅なのかな? 





 しかしせっかくなので、仕事帰りも駅から家まで、豆の木を利用して帰る事にしました 


 帰りは疲労も蓄積されているので、1時間20分ほどかかりました 


 月日と共に、豆の木はさらに成長をとげ、ひと月もしたら、山の手線の外周をぐるっと取り囲むほどになりました 


 そして豆の木が言いました 





 豆の木
「育ててくれたお礼です。
今後あなたは私を利用することで、山手線内の移動は無料となるでしょう (*^^)v」


 コチサ
「ありがとうございます。
しかし何かせない思いがあります 


 豆の木
「私に至らないところがあれば言って下さい、改善します (p_-)」


 コチサ
「あなたを利用すると、通常徒歩10分のところが一時間かかります。
それも非常に体力を消耗しながらの事です。
低木として、あなたが山手線を取り囲んだ意図を教えていただけませんか?
そして育ての親であるコチサには、どんなメリットがあるのかも合わせて教えて下さい 


 豆の木
「私が一番気を付けたのは、ご主人様ともいえるあなたの安全を考慮することです。
もし私が上へ上へと伸びたなら、登っていくあなたが足を滑らせたら取り返しのつかない事故になります。
その点、低木として横に伸びていけば安全安心です (^^)」


 コチサ
「何故、安全安心まで考慮してくれたのに、便利とか快適とかは考えなかったのですか?
こういう場合、一般的に「安全安心快適」とか「安全安心便利」とかで熟語化されるものではないでしょうか? 


 豆の木
「その代わり、私は茄子とキュウリの搾り汁を肥料として育ったので、いつでも茄子とキュウリを提供する事が出来ます。
疲れた体に緑黄色野菜は効果抜群です (^O^)/」


 コチサ
「ドヤ顔で言っていますが、茄子とキュウリは緑黄色野菜ではありません。
淡色野菜です。
カロテンの含有量が足りないのです 


 豆の木
「初めて知りました。
ありがとうございました (#^.^#)」


 コチサ
どういたしまして 





あなたがもし山手線の車窓から、豆の木を渡り歩いて通勤している山猿をみかけたら、それがコチサです 


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