土偶ちゃん 

土偶の画像


 小学生の一時期、コチサは『土偶ちゃん』と呼ばれていた頃がありました 





 夏休み明けの研究発表で、コチサは『土偶について』発表したのですが、
その発表ぶりが妙に熱く熱心だったから、


 お友だち1
「サッチャンは、土偶のまれ変わりかもしれない 


 お友だち2
「そういえば、どことなく顔も体型も土偶にている 


 などと噂をされ、いつのまにか『土偶ちゃん』というあだ名をいただいたのです 





 今考えると、それは失礼なことですが、実はコチサは、それが嫌ではなかったのです 


 というより、そのあだ名がに入っていたのです 


 お母さんが買ってくれた本で、初めて『土偶』に出会って以来、
コチサは土偶に対して強烈な親近感を抱いてしまったのです 


 ランドセルには、発表後も、『土偶の本』がしばらく入っていたし、
寝る前に土偶の写真を見るのが日課になっていた時期もありました 


 今から1万6,500年~3000年も前ともいわれる縄文時代に作られたものなのに、
その姿は未来の宇宙人のようでもあり、じっと見ていると、
テレパシーで会話が成り立つような気さえしたものです 





 日がな一日、土偶の写真にはまっているコチサを見て両親は、


 お父さん
「この子は、いずれ考古学者になるかもしれん 


 お母さん
「明日、佐々木書店に行って、別の本も買うて読ませてみましょうか 


 などと、あり得ない期待を抱いたようです。





 翌日、、、


 お母さん
「サチコ、新しい本を買ってきたで(#^.^#)」


 小学コチサ
「ん? 何これ? いらん 


 お母さん
「な、なんでや? これは埴輪の本やで(*^^)v」


 小学コチサ
「変なの。 埴輪は好かん。 コチサは土偶が好きなんや 





 その夜、、、


 お母さん
「やっぱり親バカやったようですわ。
土偶は良うて、埴輪はダメなんやて(/_;)」


 お父さん
「考古学者なんて、夢の夢やな。 早よ寝よ 


 そこへ、おばあちゃん登場、、、


 おばあちゃん
「違うで。 サチコはホンマに偉い考古学者になるかも知れへんで 


 お父さん
「何を言うてるんです、お母さん。
ワシらも期待をしたんですけど、埴輪の写真には興味も示さへんかった。
ただ単に土偶の写真に惹かれただけなんですよ 


 おばあちゃん
「お前たちに、土偶と埴輪のいがわかるんか?」


 お母さん
「?」


 おばあちゃん
「わからんやろ。 私らにはわからんのや 


 お父さん
「・・・」


 おばあちゃん
「でも、サチコは本能的に、土偶と埴輪の違いがわかって、土偶にだけ興味を示した。
ホンマの学者っていうのは、そういうもんやないか?
それぞれに専門分野いうもんがあるやろ 


 お母さん
「じゃ、じゃぁ、サチコは土偶専門の考古学者になると?」


 おばあちゃん
「そうや、サチコは、土偶で我が益田家の名を天下に轟かせ、
ひいては、この讃岐の故郷のとなるんじゃ 


 お母さん
なた 


 お父さん
イコ 


 ヒシと抱き合う、父と母 


 おばあちゃん
こらこら(-"-)、そんなんは私が部屋に戻ったらやってくれ 


 慌てて離れる、父と母・・・





・・・とまぁ、そんな事があったかどうかはわかりませんが、
その後しばらくは、あらぬ期待を持った親に、
腫れ物に触るような温かい眼差しで見守られたものでした 





会長
「で、私にお誘いですか・・・
コチサさんからお誘いなんて珍しいから、驚いてしまいましたよ。
それもトーハクなんて(^_^;)」


 コチサ
「今までも、トーハクには、常設展での土偶を見たりはしてたんだけど、
今、コチサの好きな土偶が来てるんだよ。
12月16日までなんだけど、誘っても誰も行ってくれないんだよ 


会長
「まぁ、土偶ですからね。 お断りする人の気持ちはわかります(ーー;)」





 考古学者にはなれなかったし、考古学的なものにも興味はないのだけれど、
実は、いまだにコチサは『土偶』を見ると心が落ち着くのです 


 おばあちゃんの言っていたように、
埴輪には興味を示さないけど、土偶には興味を示すのは、何かある
のかもしれません 


 実際、コチサは土偶と埴輪の正確な区別を知りません 


 ただ、見た目だけです 


 見た目だけで、埴輪より土偶が好きなだけです 


 以前トーハク(東京国立博物館)に行ったときは、
お土産に『土偶ストラップ』を買ってつけていました 


 お友だちはみんな『何それ?』と引いていました 


 きっと、コチサの体の中には『土偶の血』が流れているのでしょう 


 いまだに、顔も土偶っぽいし、体型も土偶だし・・・





 さぁ、こんな穏やかな秋の日、オープンカフェでくつろぎながら、
ミニチュア土偶をテーブルに並べて、土偶についてく語りませんか? 


会長
「私は、ちょっと・・・


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