打ち上げ花火の夜 

花火大会の画像


 今年も、夜空を彩る鮮やかな花火が打ち上げられる季節になりました 


 土手に座って、のんびり花火を見上げていると、いろんな時代のいろんな記憶が蘇り、
花火と共に煌いては消えてを繰り返します 


 打ちあがった花火たちは、遠い昔のあの時の笑い顔だったり泣き顔だったりと、
一瞬をやかに捉えたかと思えば、瞬時に闇の中に葬ります 





 コチサ
「果てしない宇宙の時間から見れば、人間の人生なんて、
この花火の一瞬の瞬きにも満たない時間なんだろうなぁ 


 船子(弟の嫁)
「はい、お義姉さん、カキ氷買って来ましたよ!」


 コチサ
「あぁ人生なんて、いものよのう 


 船子
「イチゴとメロンどっちにしますか?」


 コチサ
「ブルーハワイ 


 船子
「そう言うと思って、最初からイチゴとブルーハワイを買って来ました。
はいどうぞ 


 コチサ
「にんべんに夢と書いて『儚い』と読ませるなんて、
先人は、なかなか粋なことをしてくれたもんだね 


 船子
「儚いといえば、花火の打ち上げの音、地面を通してお尻にズンと来ますよね。
なんかこそばゆくて『ぷっ』ってなったら恥ずかしいですよね!」


 コチサ
「船子、キミは相変わらず、言葉に前後の脈絡がない気がするんだけど 


 船子
「嫁と小姑の関係なんて、そんなものだと思いますよ(*^^)」





 コチサは、夜空に大輪の花を咲かせる大玉も好きですが、
小さい花を咲かせ続ける『連発弾』の花火にも惹かれます 





 船子
「大玉は、お尻のズンが堪えますからね!」


 コチサ
「そういうことじゃなくてね 





 コチサたちは控えめに土手の上に腰をかけているので、
川原の見物客を見下ろす形となっています 


 眼下に見えるたくさんの浴衣姿の人たちも、
花火が描かれるこの大切なキャンバスの一部なのだと実感されます 





 コチサ
「やっぱり花火といえば、浴衣なんだよね。相乗効果で、より大会が盛り上がる 


 船子
「浴衣といえば、焼きそば食べます?
ねぇお義姉さん、なんで屋台の焼きそばって美味しいんでしょ?」


 コチサ
「昔から、焼きそばとおでんは、屋台が一番って決まってるんだよ 





 突然、これまでにも増して、空の明るさが増し、
大量の花火が連続して打ち上げられました 


 ババババーン! 


 ズズズズーン! 


 花火の豪華さもお尻の振動もハンパではありません。


 最後のクライマックスです 





 コチサ
「うわぁ~、キレイだ 


 船子
「本当に、キレイですね 





 そして、訪れる静寂と闇夜 


 徐々に人々のざわめきが戻り、
それぞれが帰路に着くべく歩き出すのがわかります 





 コチサ
「さっ、帰ろうか。なんか今年の花火は、とてもい花火だった気がする 


 船子
「私も、今まで見た中で、一番かった花火大会だった気がします 





 道々、感想を述べ合いながら歩く、コチサと船子 


 残業で参加出来なかったは、今頃、どんな気持ちなんだろうか 





 コチサ
「不安でいっぱいかもね。可愛い嫁を礼儀知らずの姉に預けてるんだから 


 船子
「でも、ちょっぴり嬉しさもあると思いますよ。
なんとなくわかるんですよ、浩二さんの気持ち。ですから 


 コチサ
「そんなのは、コチサもとっくにわかってるんだよ。だから 


 船子
「私も、お義姉さんが、わかっていることをわかっていますよ 





 そのわかっていることを、コチサもわかっているんだよ・・・
という果てしない繰り返しの掛け合いをしているうちに、駅にたどり着いたようです  





 コチサ
「じゃぁここで良いよ。コチサはここから電車に乗るから 


 船子
「はい、気をつけてお帰り下さい!」


 コチサ
「船子も家が近いからと油断するんじゃないぞ。
後ろを気にかけながら、明るい道を選んで歩くんだぞ 


 船子
「お義姉さんも!」





バーン! 





  コチサ船子
「えっ 





 同時に振り向くと、近所の中学生が、土手で、
ロケット花火を打ち上げてはしゃいでいる姿が目に入りました 





 コチサ
「じゃぁ、船子 


 船子
「はい、お義姉さん 





「お姉さん」と「お義姉さん」は、同じ発音だけど、
文字にするのと同じくらい違って聞こえて、
その言葉のきは、鼻をくすぐられるように少しくすぐったい 


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