うらめしや 

時計の画像


 草木も眠る丑三つ時・・・


 真っ暗なはずのコチサの部屋に白い炎が浮かび上がったかと思うと、
白装束の白髪のおばあちゃんが浮かびあがりました 





 おばあちゃん
「サチコや、チコや…


 コチサ
「Zzzzzz 


 おばあちゃん
「サチコや、サチコや…


 コチサ
「Zzzzzz 





 窓は締め切っているはずなのに、どこからともなく生暖かい風が部屋の中にき込んできます 





 おばあちゃん
「サチコや、サチコや…


 コチサ
「Zzzzzz 


 おばあちゃん
「サチコや、チコや…


 コチサ
「Zzzzzz 





 風に揺られて、白装束のおばあちゃんの長く伸ばした白髪が、コチサの顔をくすぐります 





 おばあちゃん
「サチコや、サチコや…お盆やからおばあちゃん来てやったんやで…


 コチサ
「Zzzzzz、へっへっックション!! 


 おばあちゃん
「サチコや、サチコや…おばあちゃんに会いたかったんやないのか?
わざわざ来てやったんやで。目が覚めへんのか?」


 コチサ
「Zzzzzz 





 白い壁に、ブルーライトを背にした影が戸惑いがちに動いています 


 演出の為に一緒にやってきた「人魂」たちも、
「これは自分たちの落ち度か?」とっているようです 





 おばあちゃん
「サチコや、サチコや…ええかげん起きんと、おばあちゃん怒るでぇ…う~らぁ~め~しやぁ~


 コチサ
「Zzzzzz…前一丁!!! 


 おばあちゃん
「ね、寝言?」





 部屋の中は、幽霊のおばあちゃんの登場で、異常に湿度が高くなりし暑くなっています 


 コチサは寝苦しそうに寝返りをうちます 





 おばあちゃん
「サチコや、ほれ、お腹を出して寝たらあかんで。風邪ひくで・・・





 おばあちゃんは、コチサが蹴飛ばしたタオルケットをかけようとしますが、
幽霊なのでなかなかうまく持ち上げられません 


 その度にコチサのお腹をさするように手が触れるので、
コチサはくすぐったいような気分で睡しています 





 おばあちゃん
「サチコや、サチコや…


 コチサ
「Zzzzzz…Booo! 


 おばあちゃん
「お盆も終わり、今日帰るおばあちゃんを、この子は屁をこいて追い返すのかい。
まったく相変わらずの娘だわい 





 そして、青白い炎がゆっくり消え去ると共に、白装束のおばあちゃんも消え、
部屋の湿気もいつの間にかもとに戻っていきました 





 「ミーン、ミーン、ミーン 


 まるで今日の暑さを保証するかのような早朝からのセミのき声で、コチサが目覚めます 





 コチサ
「あー、よく寝た。今日も良い一日になりそうな朝だ 





 目一杯伸びをした後、簡単な準備体操をして、早朝ジョギングに出発です 


 一応、鏡を見て簡単に顔をえます 


 そのときドレッサーの横の写真立てが目に入りました 





 コチサ
「あれ、位置が動いてる。
このおばあちゃんの写真は、いつも日が昇る東向きにしているのに、
なんで今日は、コチサのベッド側に向いてるんだろ?・・・なの。
まっ、いっか 





 さぁ、今日も気な一日のはじまりです 


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