蛍雪時代 

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 最近、少し勉強をしているのですが、やっぱり「勉強」って言葉は好きじゃないみたいです 


 もともと頭が良くないし・・・


 夜になれば眠たくなるし・・・


 節電も大切だし・・・


 なんか寝る間も惜しんでひたすら机に向かうような
『やる気の起こる爆剤』が欲しいところです 





 そういえば、「蛍雪の功」という言葉を知ったのは、町内で初の「立大生」と騒がれた、
ヤナギヤさんとこの元造(もとぞう)兄さん(通称げんにい)の家に行った時のことでした 





 コチサ
「入学おめでと 


 ゲンニイ
「ありがとう 


 コチサ
「よく頑張ったね 


 ゲンニイ
「サッチャンに褒められて嬉しいよ」


 コチサ
「まぁとにかくよく張った、頑張った、やれやれ 





 この時のコチサはたぶん5歳か6歳 


 意味もわからず、家でおばあちゃんが言っていた言葉を
そのままゲンニイに繰り返していたようです 


 ヤナギヤさんは、コチサのおばあちゃんの遠い親戚にあたり、
おばあちゃんはゲンニイが赤ん坊の頃から可愛がっていたので、
ゲンニイの合格がことのほかしかったのでしょう 


 もしかしたらおばあちゃんは、この時点で実の孫娘(コチサ)が、
あまり賢くないことを悟っており、有名国立大学入学なんて望めないから、
せめて人さまの祝いに便乗して喜んじゃえと思ったのかもしれません 


 その時コチサがゲンニイの部屋で見つけたのが「蛍雪時代」という雑誌でした 


 もちろん漢字なんて読めないコチサですが、なんか「蛍雪」という文字の形が
メガネをかけている人ののように見えたので気になったのです 





 ゲンニイ
「それは「ケイセツ」って読むんだよ。
「ホタル」という漢字と空から降る「ユキ」という漢字が合わさってるんだよ(^^)」


 コチサ
「ケイセツ?・・・ケイサツみたいなもん?
ゲンニイ、おまわりさんになりたいの?」


 ゲンニイ
「これは努力をして頑張って勉強することを言うんだよ。
ほら、昔は電気がなかったし、ランプを灯すのも燃料がもったいなかったからね。
夜中に、ホタルの灯りや、雪の灯りで本を読んで勉強したといういわれから来ている言葉だよ(*^^)v」


 コチサ
「夜は寝て、朝起きてまた勉強すればよいんだよ 


 ゲンニイ
「そうだね。
でも人の何倍も勉強しなくちゃくなれないから、みんな夜中も勉強するんだよ!(^^)!」


 コチサ
「ふーん、大変なことだね。
まぁとにかくよく頑張った、頑張った、やれやれ 





 それから数日後、たくさんの親戚衆、町の衆に見送られ、ゲンニイは船で大阪に出て行きました 





 ゲンニイ
「サッチャン、これあげるよ。この前の蛍雪時代の本だよ。
いつかサッチャンが大きくなって受験勉強するときにお守りにして\(^o^)/」


 コチサ
いらない 


 お母さん
「こ、こら、サチコ! ありがたくいただきなさい。
げんちゃん、ありがとう。気をつけて行ってらっしゃい 


 コチサ
「コチサ、べ物の方がいい 


 お母さん
「(パシーン!)」


 コチサ
「(痛いなぁ(/_;))」





 人目を気にしてコチサを叩いたお母さんですが、その時コチサをいたのが、
ゲンニイからもらったばかりの蛍雪時代の雑誌でした 


 この親にしてこの子ありで、コチサが頭が良くなるわけはありません 





 あの雑誌はどうしただろう 


 もし今あれば、お守り代わりになるかもしれないから、して送ってもらおう!





 コチサ
「もしもしお母さん、ずーと昔ゲンニイからもらった『蛍雪時代』の雑誌ないかな?
押入れの奥とか、蔵の中とか探してみてよ 


 お母さん
「それって、ヤナギヤのゲンちゃんにもらった雑誌かい?」


 コチサ
「そうそう、それだよそれ 


 お母さん
「お前が小学生になった頃、古本屋でマンガと換したあの雑誌のことかい?」


 コチサ
「・・・ 


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